エクシオグループ株式会社様

製品導入事例:エクシオグループ株式会社 様

社内向け無線LANの認証、VPN接続用認証サーバとして
インフィニコのRADIUSサーバNetNebulas-IA DefRADを導入。
要件に対する開発対応を高く評価しています。


エクシオグループ株式会社は自社、そして今後グループ会社に展開する無線LANの認証、VPN接続用認証サーバとしてインフィニコのRADIUSサーバ「NetNebulas-IA DefRAD」を導入されました。既存のRADIUSサーバの更改が契機となった今回、導入の必須要件や機種選択、導入した決め手、導入と運用、子会社への展開などについて、エクシオグループ株式会社 執行役員 ソリューション事業本部 ICTエンジニアリング本部本部長 園 洋志 様、同社DX戦略部 インフライノベーション担当 担当課長 古川 敦士 様、同担当 課長代理 正木 広 様にお話を伺いました。


執行役員 ソリューション事業本部
ICTエンジニアリング本部
本部長 園 洋志 様

DX戦略部
インフライノベーション担当
担当課長 古川 敦士 様

DX戦略部
インフライノベーション担当
課長代理 正木 広 様

目次

「社会をつなぐエンジニアリング」を実現
グループ会社に情報基盤を提供していきたい
認証局での証明書発行コストを削減したい
必須要件に合致するバージョンを開発して納入
子会社にネットワークサービスを低価格で提供できる

エクシオグループ株式会社 様

 

本社所在地:東京都渋谷区渋谷3丁目29番20号
設立:1954年5月17日
代表者:社長 舩橋 哲也
従業員数:連結17,056名/単独3,766名(2024年3月31日現在)
業務内容:通信キャリア事業・都市インフラ事業・システムソリューション事業

「社会をつなぐエンジニアリング」を実現

エクシオグループ株式会社
渋谷本社

――エクシオグループについて教えていただけますか。
エクシオグループは1954年に日本全国の情報通信インフラ網をつなぐ会社として創業しました。その後、時代のニーズに応じて建物や電気設備へと提供する領域を広げ、プラントから地下鉄、鉄道まで都市全体のシステムをつないでいます。そして、仕事や暮らしの中で、5Gやクラウドを通して人々がより快適につながるシステムを提供しています。このように事業領域を拡大することで、さまざまな社会課題の解決や人々の豊かな暮らしに貢献し、通信キャリア事業、都市インフラ事業、システムソリューション事業の3つのセグメントを中心に「社会をつなぐエンジニアリング」を実現しています。
現在、グループ連結で17,056名、単独でも3,766名の社員が在籍し(2024年3月31日現在)、国内外に135の連結子会社があります。国内では設計・施工から維持管理までの一貫サービスを全国共通の品質で提供、海外では東南アジアをはじめとする世界各国に多彩なソリューションを提供しています。

――DX戦略部の役割について教えていただけますか。
2019年4月1日付でDXの推進を目的とした新組織「戦略部」が設置されました。DXを推進することで、デジタル技術を徹底的に活用し、社員の働き方や業務プロセスを抜本的に改革することをミッションとしています。そして生産性向上だけでなく、お客様に対しての価値向上や、ソリューションビジネス拡大に向けた高度IT人材の育成などにも取り組んでいます。
DX戦略部には主に4つの組織があり、我々はインフライノベーションというITインフラを支える役割を担っています。そしてシステム開発を主とするシステムイノベーション、グループのセキュリティ強化を担うセキュリティイノベーション、パソコンやグループウエアなど職場環境整備を推進するワークイノベーションが設置されています。

グループ会社に情報基盤を提供していきたい

――エクシオグループでは2023年10月より、インフィニコのRADIUSサーバ「NetNebulas-IA DefRAD」を導入し運用されておりますが、導入前の状況、課題について教えていただけますか。
まず、既存のRADIUSサーバのEOLが迫っていたため、RADIUSサーバの更改が必要となっていたことが直接的な理由です。
実際にはその他にも課題となっていることがありました。1つは外部サービスの認証局を利用していたことから、証明書発行にコストが発生していたことです。グループ会社とのネットワーク統合を進める中で、認証サービスが必要となる会社に対しては紹介するとともに、RADIUSサーバが必要なグループ会社には個別での構築を依頼していました。しかし会社規模の小さいグループ会社にはネットワーク管理者がおらず、個別での構築ではどうしてもイニシャルコスト、ランニングコストともに高額になります。そのためエクシオグループからグループ子会社へのサービス提供を求められていました。併せてBCP対策として、拠点間における冗長化を実現する必要もありました。

エクシオグループとして、135社のグループ会社の皆さんに安心して使ってもらえる情報基盤を提供していきたいと考えています。もちろん各社の判断、事情によって必ず使用しなければならないわけではありません。ただ、セキュリティガバナンスを効かせるためには、ある程度共通化していった方がいいという大きな考え方のもとで進めています。

認証局での証明書発行コストを削減したい

――次期RADIUSサーバの選定に際して、どのような導入要件を定められたのでしょうか。
導入に際しての必須要件として上げていたのは下記の3つです。

1. 将来的な拡張も含めて5万以上のユーザが管理できること。
2. グループ会社を識別して各社ごとに認証サービスを提供できること。
3. 認証局での証明書発行の機能を持っていること。

これらの必須要件に加え、コストの観点からも比較検討を進めました。

――比較検討の進め方について教えていただけますか。またインフィニコ製品は以前からご存知だったのでしょうか。
インフィニコ製品は、以前DHCPサーバを使用していたことがあります。
RADIUSサーバを提供している会社はそれほど多くないので、比較検討に際しては、それまで使用していたRADIUSサーバメーカーとインフィニコを含めた3社をピックアップして、検討を進めました。

比較検討に際しては、必須要件を満たすことが意外と難しく、うち1社は証明書の発行機能がなく対応できませんでした。当時、証明書発行のコストがかさんでいたこともあり、要件に合わないものは候補から外しました。

最終的にはインフィニコともう1社で必須要件への対応とコストについて比較検討して、インフィニコのRADIUSサーバの導入を決めました。また、UIがわかりやすく直感的に操作しやすい点も評価したポイントです。

必須要件に合致するバージョンを開発して納入

――インフィニコのRADIUSサーバ導入の決め手を教えていただけますか。
ご提案いただいた段階では、インフィニコのRADIUSサーバにはSSID名を確認する機能はありましたが、SSIDごとに認証可否を制御する機能はありませんでした。

こちらで想定していたのは、例えば同じ場所にグループ会社A社の方がいたとしても、当社の無線LANへのアクセスは許可しない。逆にA社の無線LANであればA社の方にはアクセスを許可するが、当社のものにはアクセスを許可しない。そのような機能でグループ会社ごとのセキュリティを担保したいと考えていました。

特定ユーザグループのSSIDによりアクセスを許可する機能について、当社が同機能を求める背景を含めて打ち合わせを行ったところ、インフィニコでも本機能は標準機能としての搭載が必要との判断をされ、納入時には必須要件に合致するバージョンを出すことをコミットしてくださいました。

この対応とコスト面での優位性があり、インフィニコのRADIUSサーバを導入することに決めました。購入はインフィニコの販売パートナーを通じて行いました。

RADIUSサーバ 導入要件イメージ図

――インフィニコのRADIUSサーバの導入についてはいかがでしたか。
2023年5月にRADIUSサーバを納入してもらい、そこからの設計と構築は自社で行いました。今回の導入の目的は社内向け無線LANの認証、VPN接続用認証サーバとしてです。そして先にお話ししたようにグループ会社への展開も進めていく予定でいました。
構築途中に仕様や機能面等で疑問が生じた際には、販売パートナーを経由しインフィニコに問い合わせを行いました。両社の回答のレスポンスが早く、内容が明確だったため助かりました。
導入そのものは2段階に分けて行いました。2023年10月に子会社を集約する拠点ができたため、まずはその拠点での無線LAN認証のために導入しました。その後、徐々に切り換えを進めていき、全体の切り換えが終わったのが2024年2月でした。

子会社にネットワークサービスを低価格で提供できる

――インフィニコのRADIUSサーバの導入効果について教えていただけますか。
RADIUSサーバに認証局の機能が組み込まれているため、証明書発行費用を削減できるようになりました。今まで外部サービスに利用料金を支払っていたものがなくなりましたので、運用にかかる費用を4割削減することができました。
また、希望するグループ各社にも導入したRADIUSサーバを提供しており、子会社においても証明書発行費用が同様に削減できています。子会社に対してのネットワークサービスを低価格で提供できるようになったことも大きな効果といえます。
――今後の活用予定とインフィニコに対するリクエスト、期待がありましたらお教えいただけますか。
RADIUSサーバの納入時のバージョンについては、製品の優位性につながる機能との判断をいただき、エクシオグループのためのバージョンではなく、汎用の標準機能として2023年末にリリースされています。こうしたリクエストに対する開発対応には感謝していますし、
開発・製造ともに国内という点で、レスポンスの早さなども評価しています。

現在、運用している中でRADIUSサーバにいくつかの機能追加の要望が出ています。これは当社内だけでなく、提供している子会社からのリクエストもあります。そうした機能追加の開発について今後ご相談していきたいと思いますので、前向きなご検討と対応に期待しています。

(左から)
エクシオグループ株式会社
 執行役員 ソリューション事業本部
 ICTエンジニアリング本部
  本部長 園 洋志 様
 DX戦略部 インフライノベーション担当
  課長代理 正木 広 様
  担当課長 古川 敦士 様

株式会社インフィニコ
 パートナー営業部
  マネージャー 水谷(右)
 

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

* 取材日時 2024年7月
* エクシオグループ株式会社様ホームページ:https://www.exeo.co.jp/
* 記載の所属、役職名等は、2024年7月時点のものを記載しています。

導入製品

NetNebulas-IA DefRAD 25/50/100

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